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こども(幼児期)に不足しがちな栄養素鉄分!鉄分の役割、必要量、含有量、吸収率をアップさせる方法

こども(幼児期)に不足しがちな栄養鉄分!鉄分の役割、必要量、含有量、吸収率を上げる方法について

月経がある女性にだけ多いと思わがちな鉄不足、

実は乳幼児期の子どもも、鉄分が不足しがちなのです!

生後9ヶ月以降は母体由来の鉄分がなくなり、乳幼児期の子ども(特に食べむらが多い1〜3歳児)は鉄が不足しがち。

食べむらが多い幼児期の子どもの2人に1人が栄養不足気味といわれています。

今回は、

  • 鉄分の役割
  • 幼児期に必要な鉄分量
  • 鉄分が多い食材
  • 鉄分の吸収率をアップさせる栄養

についてご紹介します。

鉄分が必要な理由

鉄分は、赤血球中のヘモグロビンの材料として、重要な栄養です!

鉄分が不足すると、酸素を運ぶ役割があるヘモグロビンをつくる材料がなくなります。

その結果、酸素が全身に届けられず、カラダの様々な細胞で酸素不足になり、めまいや息切れなどの貧血症状が生じます。

また乳幼児期の子どもは、鉄不足状態が続くと発達や知能に影響を与えることもあると報告されています。

幼児期の子どもに必要な鉄分量

鉄分が大切なことはわかっていても、具体的にどのくらいの量を摂取したらよいのか、わかりにくいと思います。

ここからは、幼児期(1〜6歳児)に必要な鉄分量をみていきましょう!

1日の鉄分の食事摂取基準

男の子 女の子
推奨量 推奨量
1~2歳 4.0mg 4.5mg
3~5歳 5.5mg 5.5mg
6~7歳 6.6mg 6.6mg

参考:日本人の食事摂取基準(2015年版)

※推奨量とは、ほとんどの人が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量です!

鉄の必要量がわかったところで、次は食材に含まれている鉄分量をみていきます。

鉄分が多い食材

鉄分が多く含まれている食材には

  • 肝臓(レバー)
  • 赤身の肉や魚
  • 貝類
  • 大豆製品
  • 青菜の野菜
  • 海苔やひじきなどの海藻

があります!

さらに詳しく具体的な鉄分が多い食材と鉄含有量をまとめました。

食材の鉄含有量(100gあたり※の食材は10g)

肉類 豚レバー 13.0mg
鶏レバー 9.0mg
牛もも赤身肉 2.7mg
魚類 マグロ 2.0mg
カツオ 1.9mg
かつお節 ※0.6mg
貝類 あさり 3.8mg
かき 2.1mg
大豆製品 生湯葉 3.6mg
納豆 3.3mg
蒸し大豆 2.8mg
豆乳 1.2mg
きなこ ※0.8mg
野菜 大根葉 3.1mg
小松菜 2.8mg
枝豆 2.7mg
ほうれん草 2.0mg
果物 干しぶどう 2.3mg
プルーン 1.0mg
海藻類 青のり ※7.7mg
焼海苔 ※1.1mg

厚生労働省から発表された「授乳・離乳の支援ガイド」でも、9か月頃の離乳食ではレバー、赤身の肉や魚などを積極的に使用することが推奨されています。

レバーには鉄分が多いことがよく知られていますが、「調理が難しい」「味が苦手」という子どもも多いと思います。

また、レバーには、鉄が多く含まれていますが、同時に過剰症を引き起こす可能性があるビタミンA も非常に多く含まれています。

レバーに偏った鉄分補給をするのではなく、ハンバーグには赤身の牛肉のひき肉を使う、鉄分が多い野菜、大豆製品、海藻などバランスよく日々のお食事にとりいれていくことが大切です。

また食べむらが多いなど、食事による鉄不足が気になる場合はフォローアップミルク、鉄分が強化された食品などを利用するのも一つの方法です!

鉄には2種類ある

鉄には2種類、ヘム鉄と非ヘム鉄があります。

ヘム鉄とは、動物性食品(肉や魚など)に含まれるもので、比較的吸収されやすい形をしています!

一方、非ヘム鉄とは、植物性食品(野菜、海藻、大豆製品など)に含まれるもので、ヘム鉄に比べ、吸収率が低いです。

鉄分の吸収率をアップさせる栄養

カラダに必要な鉄分、実は非常に吸収されにくい栄養素!

摂取した鉄分の吸収率は、

  • 吸収率が良いと言われるヘム鉄でも15〜25%程度
  • 吸収率が低い非ヘム鉄にいたっては1〜5%程度

といわれています。

吸収率が低い鉄分、ある栄養素を一緒に摂取することで吸収率をアップさせることは可能!

その栄養素とはビタミンCです♪

ビタミンC

鉄を吸収しやすい形へ変換し、ヘモグロビンの合成を促進する働きがあるのがビタミンCです。

ビタミンC が含まれる食品には、

  • 赤ピーマン、ブロッコリーなどの野菜
  • レモン、キウイフルーツ、グレープフルーツなどの果物

があります。

また子どもが好きなジャガイモやさつまいもにもビタミンCが含まれており、そのビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱による損失が少ないのが特徴です。

鉄分が多い食材を積極的に利用するとともに、鉄の吸収率をアップさせるビタミンCを含む野菜、果物を一緒に摂取することも重要です♪

私の息子は食べむらが多く、食事だけでは必要量の鉄分を摂取することが難しいのでおやつなどにも大豆製品や野菜を利用するなど鉄分が多く含む食材を積極的に利用しています!

幼児食は本当に悩みが多いと思います!

実際に子どもに作っている野菜や大豆製品を使ったお菓子レシピもご紹介しているので、よろしければご覧ください♪

ABOUT ME
辻本なみ
管理栄養士 辻本なみ ・米粉を使用した特定原材料7品目を使わないおやつとごはん(アレルギー対応) ・ママに嬉しいオートミール・おから・豆腐を使用したヘルシーレシピ ・カンタンで栄養を意識した幼児食 など子どもやママに寄り添ったレシピを日々発信しています。 書籍『アレルギー食材7品目対応レシピ はじめてのやさしいおやつ&ごはん』(KADOKAWA)